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ひぐち

 読んでも読んでも、いまいち頭に入ってこない本がある。
 理由はさまざま。
 単純に、内容が難しい場合。
 わたしの場合、樋口一葉がそれに当たる。
 なんども挑戦しては、そのたびに打ちのめされている。
 読めねえんだよおおお。
 いや、樋口一葉は、書かれている内容に関しては、たぶん難しくはないんだな。
 文章の書きかたが、もう……。

 廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お歯ぐろ溝に燈火うつる三階の騒ぎも手に取るごとく、明けくれなしの車の行来にはかり知られぬ全盛をうらないて、大音寺前と名は仏くさけれど、さりとは陽気の町と住みたる人の申き、三嶋神社の角をまがりてよりこれぞと見ゆる大厦もなく、かたぶく軒端の十軒長屋二十軒長や、商いはかつふつ利かぬところとて半さしたる雨戸の外に、あやしき形に紙を切りなして、胡粉ぬりくり彩色のある田楽みるよう、裏にはりたる串のさまもおかし、……
(樋口一葉 たけくらべ冒頭より引用)

 どうですか。
 もうぜんっぜん頭に入ってきません。
 わたくしごときの頭には到底。
 なんとなく、寂れてるっぽい感じはするんですよ。なんとなく。
 で、大音寺前という町の描写っぽい気もするんでよ。うっすらと。
 しかし、なんかもう。なんだかもう。
 おかげで数年前に購入したちくま日本文学全三十巻が、樋口一葉の十三巻以降、まったく進まない。早く十八巻に控えている澁澤龍彦が読みたいんだけど。
 読めばいいんだろうけどさあ。龍彦さあ。
 負けた気がするんだよねえ。
 なにに?
 樋口一葉に……というか、文学と称されるなにかに?
 世間に負ける前に文学に負けてるよ。
 負けっぱなしだよ。
 勝てる気がしないよ。
 二十八巻の梶井基次郎、檸檬が読みたいよ。
 あれは面白かったはずだ……。

 こういう昔の文学を読むコツというのは、いちどつかんだんですけどぉー。
 最後まで読む。
 無理矢理でも。多少、意味の不明なところは読み飛ばしてでも、とりあえず最後まで読み通す。
 そうして、小説の全体像を把握した上で、再度、読んでみる。
 全体がわかっていれば、細部もなんとなく、わかる。
 それで泉鏡花をどうにか突破してきたわたくしなのですが。
 へへっ、樋口一葉には手も足もでねえや。
 中島敦はびっくりするくらい読みやすかったのにぃ。
 太宰治も平気だったよ。
 芥川龍之介は多少、苦労した。
 あのね、ちくま文庫の場合はね、旧仮名遣いを現代仮名遣いに改めてくれてるからね、まだ読みやすいほうなのよ。はずなのよ。蝶々を「てふてふ」と読むんじゃなくて、「ちょうちょう」と読んでくれてるわけだから。
 それでも樋口一葉には歯が立たないという。
 もうこっちの歯ときたらボロボロなんだぜ。



 以上、本日また、樋口一葉に手をだして、大火傷したわたくしの駄弁でございました。
 無理だ。ブンガクには勝てぬ。
 おのれ五千円札め。
 昔っからなあ、わたしはなあ、五千円札が嫌いだったんだよ!
 千円札が五枚のほうが好きだったんだ!
 だけどスーパーで買い物すると、いつも一万円からのお釣りでくれるのは五千円札なんだよ! 五千円札に千円札が数枚……かならず樋口一葉が入ってきやがる……うう。
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プロフィール

西野かつみ

Author:西野かつみ
西野かつみ(にしの かつみ)



もの書き。男。
第1回MF文庫Jライトノベル新人賞で佳作受賞。
2005年10月25日、受賞作の「かのこん」でMF文庫よりデビュー。
2008年3月現在、気がついたら「かのこん」を10冊以上出してた! びっくり!
いまのところまだ続く予定。



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これはドラマCDとは違うんですが。
アニメにともなって放送されたネットラジオを収めたもの。
耕太役の能登さんとちずる役の川澄さんがあまりに仲が良くて、聴いてるとにまにましますぜ。

アニメの後日談的内容。
ちょっとえっちでちょっぴりおバカ。かのこんの本質をあらわした内容でございます。

かのこん1巻の内容を声で。
「ああん、耕太くぅん……」「はわわわわ、ち、ちずるさぁん」どうんだうん。
聴いているとなんかこう、身もだえてしまう。だれだ、こんな甘々らぶらぶちゅっちゅっちゅな話を書いたのは! ああ、わたしか! ごめん!
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