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ふじみ

小説を読まなければ、小説は書けないとよく申します。
そりゃそうだろうなあ、と思います。
だって、ほら、フランス料理を食べたことがない人が、フランス料理は作れない……でしょうし。いくら日本料理の達人だったとしても。食べたことがないのに作れたら、そりゃ天才なのでしょう。

あれ?
でもぼく、あんまり小説を読んでこなかったヨ?
だけど小説書いてるヨ?

べつに「だからぼくは天才なのダ!」などと、頭の煮え切ったことをのたまうつもりはございません。
自分が天才じゃないのはよくわかっております。
天才だったらもっと上手く書けるだろうて。
ゲームしながら書くとか!

原因があるはずなのです。
いま、わたしが小説を書いていられる原因が。
漫画はそこそこの数を読んでいるとは思いますが……数千冊単位で。だから、物語を書ける理由はわかる。物語は読んできているのだから。

だけど、脳内の物語を小説の形式に変換するには、やっぱり小説を知ってなきゃおかしいべさ?
小説とはなんなのか。
知ってるはずなのだ。
そして知るためには、読書の経験があるはずなのだ。
なにか、あったはずなんだけど……。

そして思いだす。
あ、アレかと。
アレだったのかと。
アレのおかげでぼくはいま、と。

その名も、富士見ドラゴンブック。
若い人は知らないかも。
いまも売られて……るのかな?
調べてみたら売られてますね。だけどリプレイばっかりみたい。

わたしの時代……10年、20年前の話になっちゃうんですが、あのころの富士見ドラゴンブックは、TRPGを解説する本ばかりでした。
なんといっても、TRPGことテーブルトークロールプレイングブームの黎明期。
いや、もうTRPGがブームになっていたころでしょうか。
TRPGのやりかたを示す「D&Dがよくわかる本」とか、RPGの体験談、失敗談をおもしろおかしく語る「クロちゃんのRPG見聞録」とか、TRPGにおける発想の自由さ、奔放さを、魅力的なキャラクターたちのクイズに対する珍回答で描いた「ファンタジーRPGクイズ」とか、ファンタジーの世界を説明する「~コレクション」シリーズとか、もうホント、いろいろあったんだなコレが。

ぜんぶ好きでした。
なんども読みました。
まあ、TRPG自体は一度もやったことがないという、耳年増状態でしたが……とほほん。

なかでも好きだったのが、コレクションシリーズ。
「モンスター・コレクション」
「スペル・コレクション」
「アイテム・コレクション」
「トラップ・コレクション」
「キャラクター・コレクション」
「シティ・コレクション」
などなど……ああ、懐かしい。
まだ売ってるのかなあ。いい本なんだけどなあ。

このコレクションシリーズ、たとえばモンスター・コレクションであれば、「スライム」とか「オーク」とか「ドラゴン」とか、各モンスターごとに解説が書いてあります。一口にスライムといってもさまざまな種類があって、例えばドラゴンクエストならザコいけど、ほかのRPGになると身体を呑みこんで溶かす、なかなか恐ろしいモンスターへと変わるのだ……みたいに。いやあ、勉強になったなあ。

で、その解説の前に、ちょっとした小説が載ってるんですな。
だいたい4~5ページくらいの短編……掌編かな? もちろん、その解説するモンスターに関する小説です。スライムだと、無防備にダンジョンを突き進んだ冒険者が、通路いっぱいに広がっていた透明なスライムに包みこまれちゃって、そのままおだぶつ、あとは彼の装備品だけが宙に浮かぶ……なんて感じで。

あれ?
違うかも。
いや、違うな。
この話はモンスター・コレクションのやつじゃないな。
たしかアイテム・コレクションの話だ。そうだそうだ。我ながらよく覚えてるなあ……それだけ夢中になって読みこんでたってことですな。肝心のモンスター・コレクションにおけるスライムの話がどんなのだったかはまったく覚えてないけど。

ここで話は戻って、「わたしはどこで小説を知ったのか?」へ。

おそらく、これです。
富士見ドラゴンブックです。
その、コレクションシリーズこそがわたしの基礎を形づくったものなのです。
正しくはコレクションシリーズに載っていた各短編が、わたしの小説の骨へと……あの純愛小説の骨へ……なんかすみません、各短編の作者の方々。だれがどれを書いたのかはまったくわからないんですが。だって各短編ごとに作者名が記されてなかったので。

あれ、1冊あたり、2、30編は短編があったんですよね。
そしてページは少なかった。
だから、お子さまで読解力もさほどなかったあのときの自分でも、投げださずに読めたのだと思います。なんどもなんども、繰り返し。長編だったら、そもそも最初から読んでなかったろうなあ……うん、やっぱりコレクションシリーズがなかったら、いまの自分はない。

ああ、わたしの小説も、そんな風に、だれかに影響を与えられたらなあ!

と、なんとなくさわやかな感じで締め。
ちなみに、いまだにTRPGはやったことがなかったりします。
うーん、本来の富士見ドラゴンブックとしての役割を、ぼくは果たしてあげることができなかったのだなあ。TRPGの楽しさを広く知らしめるという役割を。代わりにぼくは純愛小説を……ごめんなさいごめんなさい。
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プロフィール

西野かつみ

Author:西野かつみ
西野かつみ(にしの かつみ)



もの書き。男。
第1回MF文庫Jライトノベル新人賞で佳作受賞。
2005年10月25日、受賞作の「かのこん」でMF文庫よりデビュー。
2008年3月現在、気がついたら「かのこん」を10冊以上出してた! びっくり!
いまのところまだ続く予定。



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これはドラマCDとは違うんですが。
アニメにともなって放送されたネットラジオを収めたもの。
耕太役の能登さんとちずる役の川澄さんがあまりに仲が良くて、聴いてるとにまにましますぜ。

アニメの後日談的内容。
ちょっとえっちでちょっぴりおバカ。かのこんの本質をあらわした内容でございます。

かのこん1巻の内容を声で。
「ああん、耕太くぅん……」「はわわわわ、ち、ちずるさぁん」どうんだうん。
聴いているとなんかこう、身もだえてしまう。だれだ、こんな甘々らぶらぶちゅっちゅっちゅな話を書いたのは! ああ、わたしか! ごめん!
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