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なるべく書きたくないよね、こんなこと(じゃあ書かなきゃいいのに)

 うーん。
 むーん。
 うううーん。
 うううううーん。

 いったいなにを書いたものやら、ご冥福ならそっと静かに祈っていればいいように思うし、あ、いや、べつにご冥福を書き記したりささやいたりする行為に対して文句をつけているわけではなく、だってああいうのって自分自身のためですからね。たまらない喪失感を埋めるためのもの。

 と、いうわけで、自分のためにすこし書いてみる。

 あのかたとは、それほど深くおつきあいしていたわけではないんです。
 友だちだといえるほど親しかったわけではない。
 お会いしたのは本当に数えるぐらいなもので……MFの授賞式の会場とか。あとは一時期、あのかたといっしょにわたしも新人賞の審査員を務めていたことがあったので、選考会のときとか、そのあとの打ちあげ的な場とか。

 とても気さくなかたで……。
 わたしはけっこうかなりだいぶ人見知りなんですが、いろいろとためになったりならなかったりするお話をしていただきました。
 ……小説の話なんかはまったくしなかったような。
 ……ほとんどがためにならない話だったような気もちょっと。
 ご病気される前は、けっこうかなりだいぶお酒がイケるクチなかたでしたので、えーと、あのときは……ロック・バー的なところでウイスキーのラフロイグをカパカパ呑まれてたのを覚えてる。ためしにひとくち呑ませていただいたら、あまりにもスモーキーすぎてわたしにはまだ早かった。でも「美味いね、コレ」とあのかたはストレートでいかれてました。パねえ! と思いながらコーラを呑んでいたわたし。

 ご病気されてからも、なんどか授賞式の会場などでお目にかかる機会はあって……だけど、お話ししているときはとてもお元気なんですよね。あんな大病のあとだなんてまるで思えないくらい。あんまり食べちゃダメなんだよね~、脂っこいのとかさ~といいながらけっこーパクパクといろんなものを食べてらっしゃいました。

 明るく、楽しいかたでした。
 すこしシニカルで……自身の病気すらも、笑いのネタに変えてしまったり。
 だからわたしも、あのかたの病気のことを忘れてしまいがちで。
 まあ、そんなに気を遣われるのもイヤだったでしょうけども。

 最後にお会いしたのは、去年の11月ごろ……MFの新人賞授賞式のとき。
 あのときもやっぱり元気だった。
 ご挨拶して、お話しして……で、話の途中で、ほかの人との会話にわたしが移っちゃって……パーティーですから。そりゃー知りあいのかたとかいたら挨拶はするしされるし。

 なんだけど、そうこうしているうちに人混みのなか、離ればなれになってしまって……まあ、二次会もあるし、あ、でも二次会にはいらっしゃらないかな……となると、また来年かあ……なんて思っているうちに授賞式は終わり。

 で、それでおしまい。

 またの機会はこなかった。
 なんでだろう、まったく根拠はなかったけど、だいじょうぶだとばかり思いこんでた。
 来年、授賞式のパーティーで、またお会いできるって。

 どうも、そのときのことばかりを考えてしまう。
 もっと話しておけばよかった。
 いろんなこと、訊いておけばよかった。
 きっと語りたいことだってたくさんあったはずなんだ。
 わたしと違って、人と接するのが、話すのが、とても大好きなかただったのだから。
 いや、もちろん、あのとき充分に話していたとしても、やっぱり後悔はあるんだろうけど。
 あるに決まってるよね。
 それが人が亡くなるってことだ。
 永遠に会うことはできなくなって……胸にはぽっかりと、そのひとの大きさのぶん、穴があく。

 わたしの胸にあいた穴なんて、たいした大きさじゃない。
 ご家族、ご友人、いっしょに仕事をした人、そのかたがたのほうが大きい。
 当たり前ですね。

 わたしの穴は……きっと、すこしずつ、埋まってゆくのだろうと思う。
 あのひと……M野さんのときもそうだった。
 時間が解決する。
 実際、話を聞いて、ショックを受けて、喪失感にどうしようもなくなって、ムリに寝て、起きたら、すこし楽になっていた。そんな自分がちょっとイヤでもあったり、なかったり。
 ただ、わたしはお葬式には出席していない。
 現実を自分の眼では確認していない。
 だから……なかなか、本当に亡くなったとだとは思い切れないような気もする。
 実際、M野さんに対しては、心のどこかで、あのドM野郎、まだ生きてるんじゃねーか? と思っている部分があったりする。
 お墓とか見てしまえば……ふっきれるのだろうけれど。
 どうも踏み出せずにいる。
 亡くなった人のことを、まだ生きてるのだと思ってしまうのは……かなり後ろ向きだし、あまり良くないことのような気もするのだけど……。



 ええ、間違ってばかり、後悔ばかりの人生です。
 そのうちいつか、ラフロイグを瓶で買って、呑もうと思う。
 なんとか、ストレートで。
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プロフィール

西野かつみ

Author:西野かつみ
西野かつみ(にしの かつみ)



もの書き。男。
第1回MF文庫Jライトノベル新人賞で佳作受賞。
2005年10月25日、受賞作の「かのこん」でMF文庫よりデビュー。
2008年3月現在、気がついたら「かのこん」を10冊以上出してた! びっくり!
いまのところまだ続く予定。



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これはドラマCDとは違うんですが。
アニメにともなって放送されたネットラジオを収めたもの。
耕太役の能登さんとちずる役の川澄さんがあまりに仲が良くて、聴いてるとにまにましますぜ。

アニメの後日談的内容。
ちょっとえっちでちょっぴりおバカ。かのこんの本質をあらわした内容でございます。

かのこん1巻の内容を声で。
「ああん、耕太くぅん……」「はわわわわ、ち、ちずるさぁん」どうんだうん。
聴いているとなんかこう、身もだえてしまう。だれだ、こんな甘々らぶらぶちゅっちゅっちゅな話を書いたのは! ああ、わたしか! ごめん!
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