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ドラ子とノブタ・続

「お邪魔するよ、ノブタくん」
「うん。入ってくれ入ってくれ。シズオ」
「ひさしぶりだね。こうしてキミの部屋に来るのも……」
「ん? そうだっけ?」
「そうだよ。あのメスネコがやってきて以来……」
「なに? なんだって? メス? メスシリンダー?」
「いいや、なんでもないよ、ノブタくん。なんでもあるわけがないさ」
「ふーん? まあいいや。じゃ、なんかお菓子と飲み物でも持ってくるから、適当にくつろいでいてくれよ」
「うん。そうさせてもらうよ。適当にくつろがさせてもらう。適当にね……」
「おう」
「じゃ……」
「おーい、母さーん。母さーん。カルピスってまだあったっけー? えー? 昨日ドラがぜんぶ飲んだー? マジでー? じゃあダイエットコーラはー? って、あれはオレが昨日ぜんぶ飲んだんだっけ……じゃあさー!」

★  ★  ★

「……さて、と」
「……」
「……オイ、そこのメスネコ」
「……」
「押し入れのなかで聞き耳を立ててるそこのメスネコといっているんだ。聞こえてるんだろう? でてきたらどうだ」
「やれやれ……ノブタくんがいなくなった途端、なんて口の利きかただろう! あいかわらずだね、シズオくんは!」
「気安くぼくの名前を呼ぶな……虫酸が走る」
「じゃあなんて呼べばいいのかなー? 腐れ○○野郎とかー?」
「下品な女だ……言動も見た目も」
「最高の褒め言葉だね! だってぼく猫型セクサロイドだから! だから!」
「ふん……ポンコツ猫型セクサロイドの間違いだろう?」
「ん? じゃあ触ってみる? ほらほら、この下品でポンコツな乳に」
「ち、近づくな! このドロボウネコがっ!」
「えー、ドロボウ? いったいぼくがなにを盗んだっていうのさー」
「盗人猛々しいとはまさにこのことだな。貴様はこのぼくから……!」
「だってノブタくんはそもそもキミのものなんかじゃないしー。だからドロボウ呼ばわりされる覚えもないしー」
「貴様……貴様さえいなければ……!」
「あれ? 怒った? 怒っちゃった?」
「そうだ……最初からこうしていればよかったんだ……邪魔者はすべて排除する……この源シズオが!」
「ふん……原始人ごときが、このぼくに勝てるつもりでいるなんてね! いいさ、選ばせてあげるよ! どんな消えかたがしたい? 物理的に消されたいかい、それとも因果律を操作されたいかい!」
「させるか!」
「な、なに!?」
「ひみつ道具とやら……こうして四次元ぱんつを封じれば使えまい!」
「だ、だせ! ぼくのぱんつのなかから、その手を!」
「選ばせてやろう……どんな消えかたがしたい? 首をねじ切られたいか、それとも頭を砕かれたいか!」
「くっ……こうなったら……」
「これで邪魔者は消える……消えるんだ!」
「体内の地球破壊爆弾を……!」
「……なにやってんだ、おまえら?」
「!」
「!」

★  ★  ★

「なんか楽しそうだなあ……」
「の、ノブタくん! こ、これは……」
「きゃー! ノブタくん、助けてー! いきなりシズオくんが! ぼくのぱんつに手を突っこんで! ここがええんかここがええのんかーって! 乱暴に!」
「なっ……ドラ子! 貴様!」
「ふーん。シズオがねえ。おまえにねえ」
「そうなんだよノブタくん! 早く官憲に通報して引き渡してよこのレイプ魔! それが国民の義務だよ!」
「えーと、まずはこれを置いて……っと」
「おや? インスタント臭漂うコーヒーと100円ショップ臭漂うクッキーがのったお盆を床に置いて、どうするんだい、ノブタくん」
「てーい!」
「にゃん!? 痛い! 痛いよノブタくん! いきなりなにするんだよ憐れな犠牲者のぼくに!」
「だっておまえ、猫型セクサロイドなんだろう?」
「う、うん? そうだよ、ぼくはセクシーダイナマイツな猫型セクサロイドさ」
「セクサロイドって、性的なことされて嫌がるものなのか?」
「うっ……す、鋭い!」
「というわけで、よくはわからんが、ドラ公、おまえが悪い」
「ひ、ひどいよノブタくん!」
「悪かったなあ、シズオ。どうもウチの飼い猫、人に懐かなくて……」
「にゃー! 抗議のにゃー!」
「……」
「うん? どうした、シズオ? なに、そのなにかに負けたような顔は?」
「ノブタくん……キミは一度も、ぼくの頭を叩いたりはしなかった……」
「なんだって?」
「そうして、ぼくを叱ってくれたりはしなかった……」
「いや、だって、べつにシズオは悪いことなんか」
「ぼくを飼い猫とは呼んではくれなかった!」
「飼った覚えがないからね!」
「ドラ子! ぼくは貴様に負けたわけではないからな……覚えていろ!」
「お、おい、シズオ? シズオー?」
「おばさん、おじゃましました! 失礼します!」
「……ああ、いっちゃった」
「いっちゃったねえ」
「ドラ子……おまえ、シズオになにしたんだよ」
「したのはノブタくんじゃないか」
「ミー?」
「そう、ユー」
「えー? よくわかんないぞー?」
「わかんなくてもとくに日常生活に影響はないから気にしちゃ負けだよノブタくん。さあ、そのインスタント臭が漂うコーヒーを早く飲んでしまおうよ。ただでさえインスタントな味が、冷めたらさらに酷くなっちゃうからね」
「インスタントインスタントうるさいぞ。これは違いがわかる、高いやつなんだからな!」
「あ、ぼく、砂糖二個ねー?」
「自分で入れろよな……二個?」
「うん、二個」
「ほれ、二個」
「わーい」

★  ★  ★

肝油って効くのかなあ……と通販番組を見て思う夜。

ここで一句。

すっぽんも じつはプラセボ コラーゲン

効けばなんだっていいよね!
あとすっぽん(鍋)は冬の季語なんだって。
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プロフィール

西野かつみ

Author:西野かつみ
西野かつみ(にしの かつみ)



もの書き。男。
第1回MF文庫Jライトノベル新人賞で佳作受賞。
2005年10月25日、受賞作の「かのこん」でMF文庫よりデビュー。
2008年3月現在、気がついたら「かのこん」を10冊以上出してた! びっくり!
いまのところまだ続く予定。



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三等身のSDキャラがかわいいの。

まんがで読むといろんな意味で威力倍増。
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自分の書いた本
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ドラマCD
これはドラマCDとは違うんですが。
アニメにともなって放送されたネットラジオを収めたもの。
耕太役の能登さんとちずる役の川澄さんがあまりに仲が良くて、聴いてるとにまにましますぜ。

アニメの後日談的内容。
ちょっとえっちでちょっぴりおバカ。かのこんの本質をあらわした内容でございます。

かのこん1巻の内容を声で。
「ああん、耕太くぅん……」「はわわわわ、ち、ちずるさぁん」どうんだうん。
聴いているとなんかこう、身もだえてしまう。だれだ、こんな甘々らぶらぶちゅっちゅっちゅな話を書いたのは! ああ、わたしか! ごめん!
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